ノロウイルスにかかったら何日休む?早く復帰するには
ノロウイルスにかかったら何日休む?早く復帰するには
ノロウイルスとは
小型の球形ウイルスで、カキなどの二枚貝の中で増殖して他に完成します。動物の腸内に蓄積して他に感染拡大しますが、腸内では増殖はしません。症状として嘔吐や発熱、下痢が認められます。日本だけではなく、ノロウイルスは世界中に広く分布しているとされています。アメリカ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、フランス、スペイン、オランダ、アイルランド、スイスなどでヒトへのノロウイルスの感染が報告されていますので、旅行先などでも注意が必要です。
ノロウイルスにかかったら何日休んだらいいのか?
体調は3日以内で回復しますが、1週間程度はウイルスが体内にいます。
会社や学校などはインフルエンザのように休まなければいけないという規定は一般的にはないので2~3日くらいで出られますが、1週間程度はほかの人に移す可能性があるのでマスクなどの対策が必要です。
ノロウイルスの潜伏期間(感染から発症までの時間)は24~48時間でと言われています。吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱が1~2日続きますが、綺麗に症状がおさまり後遺症もないです。また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。
会社や学校によっては、感染の拡大を防ぐために長めに休むように言われるところもあると思いますので体調が落ち着いた時点で問い合せて相談してみてください。
特に飲食関係は、ノロウイルスの感染力の高さから早期の復帰を歓迎されないかもしれません。
ノロウイルスの特徴
・ヒトの腸管内でのみで増殖
・ 感染力が非常に強い
・食中毒と感染症の2パターンで感染する
胃腸炎の症状がメイン
・吐き気、嘔吐
・下痢、腹痛、発熱
(1~2日で下がる。インフルエンザのように40度近くなることは稀)
ノロウイルスの食中毒の原因の一つに、ノロウイルスに汚染された二枚貝があります。二枚貝は大量の海水を取り込み、プランクトンなどのエサを体内に残し、出水管から排水していますが、海水中のウイルスも同様のメカニズムで取り込まれ体内で濃縮されるためと考えられています。
感染源で報告されているものの多くは魚介類や貝ですが、その他もものも多く報告されています。
ノロウイルスにかからないためには!
ノロウイルスに汚染された二枚貝による食中毒は生や加熱不足のもので発生しており、正しく調理をすれば食べることができます。
ノロウイルスは食品の中心温度が85℃以上で1分間以上の加熱を行うことで、感染性はなくなるとされています。
他の食材への2次汚染を防止するためには、調理前・調理中などこまめに手洗いが有効です。
二枚貝などノロウイルスの感染の可能性がある食品を調理する時には、調理器具は使用後にはよく水洗いし熱湯消毒を行ってください。その後、他の食材の調理に使用すれば二次感染を防げます。
また、二枚貝などの調理は一番最後にすることがおすすめです。
ちなみに、食中毒事例のうちでも約7割では原因食品が特定できていません。
ウイルスに感染した食品取扱者を介して食品が汚染されたり、食品と汚染物質の接触なども考えられますので必ずしも二枚貝だけが原因となるとは限りません。
ノロウイルスの感染経路はほとんどが経口感染です。
マスク対策と手洗い、食事に気をつけてください。
・ノロウイルスが大量に含まれる糞便や嘔吐物から人の手などを介して感染
・家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ飛沫感染等直接感染
・食品取扱者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べて感染
・ ノロウイルスの持った二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べて感染
・ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取し感染
手洗いは、爪を短く切って、指輪等をはずし、石けんを十分泡立て、ブラシなどを使用して行うと効果的です。
すすぎは温水による流水で十分に行い、清潔なタオルやペーパータオルで拭きます。
石けん自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の脂肪等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があると言われています。
ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、これが口に入って感染することがあります。
嘔吐物や糞便は乾燥しないうちに床等に残らないように処理し、処理した後はウイルスが屋外に出て行くよう空気の流れに注意しながら十分に喚気を行ってください。
ノロウイルスを早く治したい!
ノロウイルスの治療の多くは対症療法が行われます。
ノロウイルスに有効な薬はありませんが、とにかく早く体内のウイルスを外に出すことで体調回復を早めることが出来ます。
水分摂取としっかりして、気持ち悪い時にはしっかり吐き、お腹が痛ければトイレで出してください。ノロウイルスは嘔吐物や排泄物と一緒に出ていきますので、出すことによって熱も下がっていきます。
しかし、これらの嘔吐物や排泄物にはノロウイルスがたくさん含まれていますので、ほかの人に移さないように処理には気をつけてください。
ノロウイルスは体力の弱い乳幼児、高齢者はかかりやすく、脱水症状に注意が必要です。水分と栄養の補給を充分に行うことが大切ですので、気持ち悪くても経口補水液のOS1や栄養のゼリーなど少量の飲料で水分や栄養が摂れるように工夫をしてみてください。
脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うことがあります。
また、一般的には軽症で回復しますが、乳幼児、高齢者は重症化したり、嘔吐物を誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。
吐き気が酷い最初のうちは周りの人がしっかり見てあげましょう。
11月頃から2月の間が、乳幼児や高齢者の間でノロウイルスによる急性胃腸炎が例年流行します。
ノロウイルスは感染力が非常に強く、100個以下という少量で人に感染し、患者の糞便や嘔吐物には1gあたり100万~10億個もの大量のウイルスが含まれています。
自分自身が感染しないように気をつけるとともに他の人に移さないように気をつけましょう。